谷甲州

星を創る者たち(谷甲州、NOVAコレクション)

星を創る者たち (NOVAコレクション)作者: 谷甲州出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2013/09/26メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (10件) を見る

3.11の未来 -日本・SF・想像力(小松左京ほか)

小松左京、野尻抱介、谷甲州あたりを目当てで購入しましたが、たいへんしんどい本です。 小松左京の巻頭言。「原発で死者は一人も出ていない」という度量の広さに安心する。広島・長崎・大空襲を体験してる世代のしなやかさ。 野尻抱介は、科学オタク丸出し…

結晶銀河(大森望・日下三蔵編、創元SF文庫)

年刊日本SF傑作選の第4弾で10年版。 小川一水目当て。 2010年は小隅黎が亡くなったんだっけ。来年は小松左京が物故者筆頭だろうなぁ。結晶銀河 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)作者: 大森望,日下三蔵出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2011/07/27メデ…

NOVA 3(大森望責任編集、河出文庫)

NOVA 3---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)作者: 浅暮三文,東浩紀,円城塔,小川一水,瀬名秀明,谷甲州,とり・みき,長谷敏司,森岡浩之,大森望出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/12/04メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 55回この商品を含むブ…

量子回廊(大森望・日下三蔵編、創元SF文庫)

年刊日本SF傑作選の第3弾で09年版。 谷甲州と円城塔以外に引かれる名前もないのですが、念の為手を出しておく。量子回廊 (年刊日本SF傑作選) (創元SF文庫)作者: 田中哲弥,大森望,日下三蔵出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2010/07/27メディア: 文庫購…

パンドラ 4(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

最終巻。先に解説を読んだところ、2〜3巻のもたつき加減は主人公が感じたのと同じ徒労感を読者とも共有しようというありがた迷惑な(^^;)意図的なもののようです。 ・・・序盤。 いよいよ地球を離れイスカンダル(違)へはるばる望む宇宙戦艦きりしま。とはいえ…

パンドラ 3(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

下記の続き。 新年というには遅めですが、実家に帰省する新幹線往復路で読み進めます。 ・・・中盤。 宇宙には飛び出したものの、なんつーかヒューマンエラーや外交的トラブルとの戦いだけで精一杯で、外敵と全然戦えてない気がします。谷甲州らしい地味〜な展…

パンドラ 2(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

下記の続き。 冬コミ新幹線往路。…中盤。バイオホラー色はやや薄れ、インドネシア界隈の世界情勢や軍事行動を書き込むことでかえって人類側の無防備さが強調されてきます。 サソリや毒グモまでが襲ってくるてのは川口浩の世界だよなぁ(笑)。 ・・・読了。 ああ…

パンドラ 1(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

年末進行のピークも過ぎ、ようやくゆっくり昼飯を喰う(=本を読む)時間もとれるようになってきました。 文庫落ちを待ってるうちにいつの間にやら4冊全て出揃ったことだし、冬コミの新幹線往復も控えてることだし、さぁ読むぞ大長編「パンドラ」。 ・・・息も…

終わりなき索敵 下(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

下記の続き。 いよいよ軌道戦士ダムダリが出てきますよ、この巻で。 ・・・読了。 めくるめく〜。 因果律をぶち壊しながらひたすら突き進む絶叫マシンに揺られた気分です。中身を理解したとは全然思えませんが(^^;)、大傑作でした。 読んでる途中で印象を受ける…

終わりなき索敵 上(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

再読。月末に野尻抱介以下略。 忘れた頃に読み返してみようと思ってた、航空宇宙軍史の目下最終巻。これは、ワイドスクリーン・バロックといっていいんでしょうか。俺の中ではWSBです。のっけから主人公が転々とし始めましたよ?終わりなき索敵〈上〉 [航空…

日本沈没 第二部(小松左京+谷甲州、小学館)

映画観てきました!凄いです!富野由悠季によく似た坊さんが出てるなと思ったら本人でした!や、そこはどーでもいいですか。とりあえずスクリーンで観とけって感じです。 パンフにも書いてありましたが「さよならジュピター」だと思ってた方がいいのかも。あ…

エミリーの記憶(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

初期短編集。非宇宙SFものだけ集めたものだそうです。 「逝きし者」かなり初期の86年と収録作では一番古い作品。でもレティシアとか航空宇宙軍陸戦隊なんて言葉も出てきます。並行して書かれてたのかも? 「ぼくの街」〜「エミリーの記憶」〜「L」谷甲州ら…

攻撃衛星エル・ファラド 下(谷甲州、中央公論社C-NOVELS)

下記の続き。舞台は移って火星衛星軌道フォボス。地平線ならぬ「火平線」とか、新鮮な響きだなぁ。火星往還機のイントレピッドIVを、月往還船の同III改「センチネル・マン」が火星まで追いかけます。 主人公広沢鋼次中佐はフォボス駐在武官で、ハスミ大佐の…

攻撃衛星エル・ファラド 上(谷甲州、中央公論社C-NOVELS)

時代はさらに下って2099年9月。火星軌道も舞台になるため、惑星配置も決めなくちゃいけなかったってことでしょうか。とりあえず上巻では月の裏の北極近くのクレーターへの奇襲が描かれます。やっぱ暴徒鎮圧には放水車ですな。 ハスミ大佐の曾孫の広沢亜紀乃…

黎明の軌道邀撃機(谷甲州、中央公論社C-NOVELS)

「邀撃」は読み方も意味も分かりませんでした(^^;)。読みは「ようげき」で迎撃の意とか。主な舞台は低軌道―月軌道上だし、数時間の出来事だし、ヒマラヤは日が暮れてるし、いったい何が「黎明」なのかはよく分かりません(^^;)。 前作から一気に飛んで2050-60…

蒼穹の軌道爆撃隊(谷甲州、中央公論社C-NOVELS)

ヒマラヤ対ハスミ大佐。イントレピッドIIがまともに活躍する唯一のエピソード(^^;)のはず。蒼穹の軌道爆撃隊 (C・NOVELS)作者: 谷甲州出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1993/07メディア: 新書 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る

軌道傭兵5 発進イントレピッドII(谷甲州、中央公論社C-NOVELS)

シリーズとしては最終巻で、4巻から3年後。後半になってやっとハスミ大佐が宇宙に上がり、すげえアクロバットの末に軌道傭兵の創業準備ができたところで終了。 もうちょっと外伝、いや、実は本編?が続きます。谷甲州らしいと言えばまさにその通り。軌道傭兵…

軌道傭兵4 BC弾頭撃墜(谷甲州、中央公論社C-NOVELS)

表紙カバーの折り返しに粗筋が書いてあるわけです。「(前略)ハスミは往年の名機F-16を駆り決死の迎撃に向かう」と。で、その迎撃描写はラスト6ページなんです。全部ネタバレしちゃってるんですけど(^^;)。 今回もハスミ機長はずっと地上。どこが「軌道」…

軌道傭兵3 シャトル救出作戦(谷甲州、中央公論社C-NOVELS)

下記の前作ラストで少年少女5人を乗せたまま月往復軌道に乗ってしまったドイツ製スペースシャトルを日本製シャトルが追いかけて救出って話。 でもハスミ機長は地上。「とりあえず拳銃を突きつけた」(P79)とか実にわがままで無造作で行き当たりばったりな大…

軌道傭兵2 月航路漂流(谷甲州、中央公論社C-NOVELS)

宇宙テロリストとの地味な戦い。あとハッキング。 たぶん2014-16年ごろが舞台。谷甲州でロウティーンの子供が出てくるって珍しいような。ドゥルガ萌え萌え? ・・・はともかく、いろいろとガジェットやトリビアが面白い。 無重力下でモチ米で赤飯弁当を喰うハス…

軌道傭兵1 衛星基地撃破(谷甲州、中央公論社C-NOVELS)

劇場版ZガンダムIIIを観に上京した、新幹線往路用。昔に読んだやつ。 ソ連崩壊前の1990年に書かれた、ちょうど2005-06年あたりを舞台にした宇宙開発(?)もの。スペースシャトルとハスミ機長がとっても地味な大活躍。 EVA(船外作業)の描写がなんか冬山登山の…

遠き雪嶺(下) (谷甲州、角川文庫)

下記の続き。 上巻の序章がいきなり撤退の場面から始まってるので、ああーこんなに努力してるのになぁ。でも谷甲州のことだから負け戦でもきちんと負けっぷりを描くんだろうなぁ。・・・と思いながら読み進めるわけです。ま、あとは読んでのお楽しみ。 谷甲…

遠き雪嶺(上) (谷甲州、角川文庫)

角川文庫なんて読むのは何年ぶりだろう。 谷甲州の山岳小説。たぶん史実に基づく昭和初期の立教大学山岳部のヒマラヤ挑戦を描きます。上巻の途中ですが、今のところ神様とか暴力とかハッキング(^^;)とかの描写がないので、違和感を感じながら読み進めていま…

ジャンキー・ジャンクション(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

谷甲州の山岳冒険小説。登山なんてさっぱり分かりませんが、谷甲州の山小説だけは一通り読んでいたりします。幻覚な感じがジャンキーたる所以でしょうが、「天を越える旅人」ほど宗教くさくはなかったですね。ジャンキー・ジャンクション (ハヤカワ文庫 JA)…

星空の二人(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

谷甲州の宇宙SF短編集。「SFバカ本」に収録されてた2編が浮いてる気もしますが、これはこれでOK。何が何でも生き残るとか、俺は駄目でも子孫だけでもとか。それを考えるのは人間とは限らんのですが、極限の生々しさがありますなぁ。別の意味でえろい短編揃…

サージャント・グルカ(谷甲州、中央公論新社C・NOVELS)

IF戦記モノは読まないので「覇者の戦塵」シリーズは読んでませんが、やはり谷甲州の戦記モノはすごいです。この小説の舞台は二次大戦のインド戦線やフォークランド紛争で、知識なんてさっぱり持ち合わせてませんが、なんつーか、その場に居合わせてるかのよ…

火星鉄道一九(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

航空宇宙軍史シリーズ。一冊だけ本を持っていける無人島に行く機会があれば、二回目はこれですね。一回目は「ふわふわの泉」(前出)。緊迫感にあふれる地味なドンパチ、土木とか測量とか索敵とかの技術者の地味な大活躍、目で見て手で触れられる範囲での宇…

タナトス戦闘団(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

航空宇宙軍史シリーズ。下記訂正。派手なドンパチがあるのはこっちでした(^^;)。タナトス戦闘団 (ハヤカワ文庫JA―航空宇宙軍史 289)作者: 谷甲州出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1989/03メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) …

カリスト―開戦前夜(谷甲州、ハヤカワ文庫JA)

航空宇宙軍史シリーズ。派手なドンパチもあり、歴史小説的要素もあり、スパイをめぐる陰謀やミステリ要素もあり、谷甲州お得意のハッキング描写もあり、このシリーズの長編の中では一番好きな作品です。でも逆にそれらの要素って実は「航空宇宙軍史」らしく…