小松左京

サテライト‥オペレーション(小松左京、集英社文庫)

宇宙SFがメイン。 「飢えた宇宙」「女か怪物か」「会合-月の誕生-」「割れた鏡-月の死-」が面白かった。 「宇宙を見ろ、アキオ。ほとんど夜ばかりだ。時間も、闇も、虚無も、ほとんど無限だ。宇宙は人間よりも、はるかに妖怪に適しているんだ」(飢えた宇宙…

闇の中の子供(小松左京、新潮文庫)

全体的にはホラー寄りの短編が多いかな。 行政サービスの価格破壊を図る「第二日本国誕生」が面白い。つか電力会社すら選べないのは問題だよね。 「恋と幽霊と夢」は生贄砲を思い出しました。生命の断末魔の瞬間にいろいろとエネルギーがほとばしるという。 …

戦争はなかった(小松左京、新潮文庫)

田舎生活を戦後のノウハウで楽しもうという「木静かならんと欲すれど・・・」が面白い。 「戦争はなかった」も面白い。太平洋戦争敗戦抜きで、今の民主日本がありうるのか、という思考実験。 「四月の十四日間 または-日米もし"再び”戦わば」も面白い。とっ…

小松左京のSFセミナー(小松左京、集英社文庫)

昭和57年発行の古本。さすがに古い。 小松左京ほどの人がガンダムとイデオンの可能性に気づいていなかったのかと、それが意外。小松左京のSFセミナー (集英社文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 集英社発売日: 1982/06メディア: 文庫この商品を含むブログ…

おえらびください(小松左京、ケイブンシャ文庫)

おえらびください (ケイブンシャ文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 勁文社発売日: 1989/01メディア: 文庫この商品を含むブログを見る

模型の時代(小松左京、角川文庫)

「SEXPO'69」がくだらなくて面白かった。 「汚れた月」も酷い話ですが、なかなか良い。模型の時代 (角川文庫 緑 308-21)作者: 小松左京出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 1979/11メディア: 文庫この商品を含むブログを見る

短小浦島(小松左京、角川文庫)

短小浦島 (角川文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 1980/06メディア: 文庫この商品を含むブログを見る

あやつり心中(小松左京、徳間文庫)

「花型星雲」が素晴らしい。 例によって「宇宙と人類(秩序)」について考察するわけですが、天の川銀河を借景に能楽「融」が進行するという絵がもう。 表題作の「あやつり心中」も佳作佳作。 近松門左衛門、井原西鶴、竹本義太夫あたりで絢爛豪華な、それで…

遷都(小松左京、集英社文庫)

平安時代の京都を舞台に、藤原一族の陰謀にまつわる中編3つ。 「糸遊」は若かりし日の紫式部を主人公に、清少納言やら安倍晴明やらでにぎやかでおもしろかった。 「遷都」が時代的には古くて、桓武天皇?が主人公。小説というよりは論文っぽい。 「応天炎上…

おしゃべりな訪問者(小松左京、新潮文庫)

歴史上の人物にインタビューする短篇集。 足利義満の「北山鳴動」 元寇直前の朝鮮人将官、金方慶の「嵐が来れば」 が白眉でしょうか。おしゃべりな訪問者 (新潮文庫 こ 8-9)作者: 小松左京出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1980/08メディア: 文庫 クリック: 1…

ゴルディアスの結び目(小松左京、ハルキ文庫)

「宇宙にとって知性とはなにか」という小松命題に関する4つの連作中篇集。 後に「秩序の拡大再生産がそれではないか」という結論になっていくわけですな。 P50「岬にて」より 日本の自然は、そのままでサイケデリックだ。ゴルディアスの結び目 (ハルキ文庫)…

一宇宙人のみた太平洋戦争(小松左京、集英社文庫)

ショートショート・短編集の古本。 「正午にいっせいに」が面白かった。革命前夜でエンドレスエイト。 あと、「一宇宙人のみた太平洋戦争」は、「戦争下手(戦闘はものすごく強い)の負け上手」てのが面白かった。

一生に一度の月(小松左京、集英社文庫)

ショートショート集の古本。一生に一度の月 (1979年) (集英社文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 集英社発売日: 1979/05メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る

夜の声(小松左京、集英社文庫)

恐怖系短篇集の古本。夜の声 (集英社文庫 32-C)作者: 小松左京出版社/メーカー: 集英社発売日: 1978/08メディア: 文庫この商品を含むブログを見る

鏡の中の世界(小松左京、ハヤカワ文庫)

ショートショート集の古本。鏡の中の世界 (ハヤカワ文庫 JA 22)作者: 小松左京出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1974/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る

大震災'95(小松左京、河出文庫)

95年の地震からテレビ局と永田町は何も学んでいなかったということがよく分かりました。・・・p87 災害の情報を「総合的」に伝える社会的・公共的役割を担っているテレビ・ラジオの報道体制が、初期において「おまぬけ」に近い状態に陥ったのは(中略)放送ネ…

小松左京セレクション2 未来(東浩紀、河出文庫)

小松左京セレクション 2---未来 (河出文庫)作者: 小松左京,東浩紀出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/03/03メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (5件) を見る

3.11の未来 -日本・SF・想像力(小松左京ほか)

小松左京、野尻抱介、谷甲州あたりを目当てで購入しましたが、たいへんしんどい本です。 小松左京の巻頭言。「原発で死者は一人も出ていない」という度量の広さに安心する。広島・長崎・大空襲を体験してる世代のしなやかさ。 野尻抱介は、科学オタク丸出し…

地には平和を(小松左京、角川文庫)

小松御大、亡くなったそうです。 「虚無回廊」はやはり未完のままですか。あの世で続きを書いて欲しいです。合掌。 そういえば「日本沈没」に関連して、3.11へのコメントって何かあったりしたんでしょうか。 追悼に、手軽に読める短編集から一番好きな一篇を…

エスパイ(小松左京、角川文庫)

昭和52年(1977年)刊行の古本。書かれたのは昭和39年(1964年)という小松御大の第3長編。 超能力者で国際諜報組織だからエスパイ。安直です(^^;)。当時は斬新だったのかもしれませんが、そういえば「レーザー」を詳しく解説していたなぁ。 かなりアクショ…

空中都市008 アオゾラ市のものがたり(小松左京、角川文庫)

昭和56年(1981年)初版の古本。書かれたのは大阪万博前の1969年だそうです。 子ども向けに書かれた「来るべき21世紀」像。ほのぼの。 この手の図鑑が幼児体験としてありますので、これが今のSF好きの原点でしょうね。 しかし21世紀になった今でも充分未来予…

虚無回廊 III(小松左京、ハルキ文庫)

本は薄いけど中身は恐ろしく濃縮されてます。未完でした。 VP(仮想人格)や宇宙人の個性が出てきて楽しくはあるのですが、なんか俗っぽくなっちゃった感も(^^;)。虚無回廊〈3〉 (ハルキ文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 2008/10/…

虚無回廊 II(小松左京、ハルキ文庫)

SSの中に入り込んだ「私」ことHE2がSS内部に既にたくさん集まってる宇宙生命たちとファースト?セカンド?サード?コンタクト。なんでこんなにディテールにこだわるのかよく分かりませんが、観てきたかのように描き込まれてます。ワイドスクリーンバロック風…

虚無回廊 I(小松左京、ハルキ文庫)

虚無回廊IIIがようやく文庫化されたので、その前に読み返しておく。 1巻のほとんどが序章です(^^;)。太陽系から5.8光年の彼方に突如出現した直径1.2光年、長さ2光年の円筒SS(Super Structure)の調査に向かうAE(人工実存)ヒデオ・エンドウことHEの冒険。 …

霧が晴れた時 自選恐怖小説集(小松左京、角川ホラー文庫)

小松左京の短編集。別の本で読んだものも多いですが。ホラー文庫とはいえ、古代史あり旧家の呪いあり超能力ありと、バラエティ豊かです。 くだんのはは ・・・初出は1968年。そういえば「牛の首」は収録されてないんですな。 召集令状 ・・・初出は1964年。戦時下…

復活の日(小松左京、ハルキ文庫)

小松左京の俺ベスト。 1964年に書かれ、当時近未来だった1969年人類滅亡をこと細かに描いていきます。まだ産まれてもいませんが、わたし(^^;)。 「ポックリかぜ」ってネーミングがあまりにもそれっぽくてインパクトあります。これ読んでると誰かのくしゃみが…

物体O(小松左京、ハルキ文庫)

読みたい本の前に積読の処理。BOOKOFFで買った短編集です。 物体O ・・・「首都消失」の内側版みたいな感じ。東北・北海道は日本経済に果たす役割が小さいということが良く分かりました(TT)。 彼方へ ・・・そんな下ネタオチかー!壮大すぎるだろ。 黴 ・・・これは良…

時の顔(小松左京、ハルキ文庫)

下記と同じく古本屋で買ったもの。時間テーマSFを集めた中・短編集。 時の顔・・・「あやかしあやし」や「大江戸ロケット(まともに見れないけど)」でおなじみ?の天保年間を扱った時代劇SF。さっぱり人名や事件、団体などは分かりませんけどね。 地には平和を…

題未定(小松左京、ハルキ文庫)

小松御大がSFの世界で駄洒落尽くしの冒険行。赤城毅のあとがきフィクションを100万倍くらい濃密にした感じ?あと、「亜空間要塞の逆襲」(半村良)が読みたくなりました。題未定 (ハルキ文庫)作者: 小松左京出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売日: 2000/10…

明日泥棒(小松左京、ケイブンシャ文庫)

1991年発刊の古本。とはいえ60年代が舞台なので初出はもっと古いでしょう。よくわかんない。 序盤、とぼけた感じの社会パニックかと思ってたら、終盤近くには、とぼけた感じのままだけど、結構風呂敷が広がってます。合間合間に挟まる小松御大自身の国際社会…