小川一水

虚構機関(大森望・日下三蔵 編、創元SF文庫)

短編SFアンソロジー。小川一水と円城塔めあてで。 以下順不同。 グラスハートが割れないように(小川一水) ・・・健康食品系ホラー寄りにもってくかと思いましたが、やっぱり前向きな主人公達でよかった。 7パーセントのテンムー(山本弘) ・・・これだけ読んだ…

不全世界の創造手(小川一水、朝日ノベルズ)

建設土木、工作機械、エンジニアリングの現場、そんでもってボーイミーツガールなどなど、小川一水テイストばりばりです。終始あっけらかん。今でもこういう作風を続けてくれるのは嬉しいなぁ。 タイトル文字面がいささか堅いですが、内容はかなりやさしいで…

フリーランチの時代(小川一水、ハヤカワ文庫JA)

短編集5本。 アイマスオンリーイベント「My First St@ge」のため上京する新幹線で読了。 「フリーランチの時代」…これだけ読んだことあります。あっけらかんとしたファーストコンタクト&人類の変容テーマ。いや、これは侵略か?(^^;) 「Live me Me」…認識…

妙なる技の乙女たち(小川一水、ポプラ社)

小川一水の新刊。ハードカバーだったら手が出ないなーと思ってたら、ソフトカバーでひと安心しました。 軌道エレベーターが完成した近未来。赤道直下の新興宇宙産業集積地で働く20代〜30代前半の女性の姿を描く連作短編7本。ガテン系SFを描かせたら天下一品…

時砂の王(小川一水、ハヤカワ文庫JA)

歴史を遡りながら書き換えながら続く絶望的なエイリアンとの撤退戦。 「果しなき流れの果に」(小松左京)、「All You Need is Kill」(桜坂洋)および「ガンパレードマーチ」、「モンゴルの残光」(豊田有恒)あたりを思い起こしつつ読み進めましたが、読後…

天涯の砦(小川一水、ハヤカワSFシリーズJコレクション)

なんか読みたい本が漫画も含めて大量に発売されました。まずは小川一水の最新刊のこれ。 月へ漂流を始めた宇宙ステーションを舞台にした密室サバイバル群像劇。基本的には「復活の地」系統の小川一水節です。あとは、ひと癖あって感情移入しづらい(^^;)キャ…

短編ベストコレクション現代の小説2006(日本文藝家協会編、徳間文庫)

アンソロジーですが小川一水の新刊として購入。「フリーランチの時代」って短編が収められてます。 火星で異星人とファーストコンタクト。喰うか喰われるか(^^;)。主人公は29歳日本人女性ですが、実にかわいらしい。 「タンスターフル」は「月は無慈悲な夜の…

強救戦艦メデューシン(下)(小川一水、ソノラマ文庫)

下記のとおり、世界に入り込むまでは大変ですが、一旦入ってしまえば下巻は燃えますし萌えれます。各キャラフィーチャー話も展開するし、友情パワーも炸裂します。欲を言えば、地図が欲しいところ。 幻聴キャスティングでは、シーナ(脇役)の声が能登麻美子…

強救戦艦メデューシン(上)(小川一水、ソノラマ文庫)

思い起こせば小川一水を最初に読んだのがこれでした。このときはあまりピンとこなかったんですが、その後の作品を読み続けてた甲斐は充分にありました。 捜索・救助の矛盾とか、テーマとしては下記「ファイナルレスキュー」の原点かも。ギガント(コナン)や…

ファイナルシーカー レスキューウィングス(小川一水、MF文庫J)

タイアップのアニメは評判高いようなんですが、仙台では観れません。航空自衛隊の救難部隊を描く、小川氏お得意の青春熱血職業倫理もの。ぶっちゃけ「め組の大吾」ですな。 タイアップだからなのかもしれませんが、ちょっと尺が短い気もしました。一つ二つほ…

こちら、郵政省特別配達課!(小川一水、ソノラマノベルス)

小川一水の新刊。といっても昔ソノラマ文庫2冊だったものを合わせて1冊の新書版にしたもの。郵政民営化の関係で、再刊されそうな雰囲気があったので、文庫の方は読んでません。 面白い。分かりやすいキャラ、設定、筋書き、ハッピーエンド。パトレイバーとか…

ここほれONE-ONE!2(小川一水、集英社スーパーダッシュ文庫)

下記の続き。終盤のカタストロフがなかなか緻密です。日本沈没をSFにしてラノベにして2002年に書くとこうなるって感じ。今時の若い読者は幸せ者だなぁ。次は「竜とわれらの時代」の予定。掘る話が続きますな。ここほれ ONE-ONE! 2 (ここほれ ONE-ONE! シリー…

ここほれONE-ONE!(小川一水、集英社スーパーダッシュ文庫)

新幹線の復路用にヨドバシアキバの有隣堂で購入。2001年10月の初版本。東北の仮想県で宝探しをやる宇宙人の話。ここほれ ONE-ONE! (ここほれ ONE-ONE! シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)作者: 小川一水,高木章次出版社/メーカー: 集英社発売日: 2001/10/25メ…

疾走!千マイル急行(下) (小川一水、ソノラマ文庫)

武装独立国家としての大陸横断鉄道ってのは「沈黙の艦隊」的でなかなか面白い。主役の少年少女4人よりも脇の大人たちの方がキャラが立ってるのも、なんかいい塩梅。ただ、世界がなぁ。地球で、日本で、ユーラシアで、1次大戦でいいじゃないかよー、と思いま…

老ヴォールの惑星(小川一水、ハヤカワ文庫JA)

中篇4作品。解説のとおり、摩訶不思議で力強い「ヒトとしての生存」の話。先ごろ読んだ谷甲州の「星空の二人」に読後感がよく似てます。「幸せになる箱庭」。よくあるテーマだけど、最終的に仮想現実のほうを選んでしまうというのは目から鱗です。老ヴォール…

疾走!千マイル急行(上) (小川一水、ソノラマ文庫)

小川一水の新刊。蒸気機関車の豪華列車を舞台にした架空世界ジュブナイル。小川一水ファンタジーは文明レベルの説明が少ない気がするんですが、だいたい1次大戦くらいのスチームパンクかな、と。なかなかいいところで謎を残したまま終わってます。ま、遠か…

アース・ガード ローカル惑星防衛記(小川一水、ソノラマ文庫)

小川一水の昔の本。ちょっと前に新幹線の帰路用にアキバで買い、新幹線で読みながら眠ってしまい、そのまま行方不明だったものが発掘されました。小川一水のSFとしては、面白くない部類に入ります。若気の至りな感じ。最初にこれ読んじゃった人は「第六大陸…

七都市物語シェアードワールズ(小川一水ほか、徳間ノベルズ)

小川一水氏の新刊として買いました。原案となっている田中芳樹氏の小説の方は、いまひとつだったんですが、面白い世界なのは確かです。小川氏の筆致にも、田中芳樹的な修辞が見られたりします。わざとなのかな?でも、女の子の描き方とか土木技術なところと…

グレイ・チェンバー(小川一水、ジャンプJブックス)

高校3年生の一クラスが団結して異次元怪獣と戦うという、ぶっちゃけ、よくあるラノベ。読み始めたときは逆「バトルロワイアル」かな?と。そんな中でも、携帯電話の使い方とか役割分担の仕方とか、後の小川一水氏につながるような要素が詰まってるのは流石…

まずは一報ポプラパレスより II(河出智紀、ジャンプJブックス)

下記の続き。その前の「戦旗IV」を読み終えて、改めて仕切りなおし。前作の終盤でいい感じのメイドさんが出てて、雰囲気の割に活躍がなかったので次回への伏線かと淡い期待を持ってたんですが、全然出てきませんでした(^^;)。まだまだ続きもいけそうな世界で…

まずは一報ポプラパレスより(河出智紀、ジャンプJブックス)

下記と同様、新幹線の復路用。現・小川一水氏のデビュー?長編。アキバの書泉でこれと「同2」、「グレイ・チェンバー」の3冊を一気に買ってきました。全部初版でした(^^;)。SFというよりは、「アップフェルラント物語」(田中芳樹)とか「虹のつばさ」(赤…

第六大陸2(小川一水、ハヤカワ文庫JA)

下記のつづきで完結編。読むのは2度目ですが、とてもいいです。P128あたりはやっぱショッキングだし、P218やP235あたりは泣けるし、オーラスの仕掛けも見事だし。実写で映画化しないかなぁ。月の低重力表現とかもあるし、難しいかなぁ。第六大陸〈2〉 (ハヤ…

第六大陸1(小川一水、ハヤカワ文庫JA)

読むのは二回目。自分より若い作家が宇宙土木SFでハヤカワ文庫に入り、星雲賞受賞。高校球児が年下になっちゃった頃と同じような、色々な意味で衝撃的な作品でした。内容的にも、妙ちゃんや自律型ロボット工作機械やロケットやら友情関係やら、色々といいツ…

復活の地3(小川一水、ハヤカワ文庫JA)

災害SFの完結巻。あとがきが無かったのがちょっと残念。小川一水氏のあとがきは面白いので、これだけの作品を書き上げた後はさぞかし、と期待してたのですが。ちょうど新潟中越地震があったので、発刊延期とかいう措置もあるのかと思いましたが、杞憂でした…

復活の地2(小川一水、ハヤカワ文庫JA)

小川一水の新刊。前作が6月だったから・・・このスケールの作品がこのペースで発刊されるというのは作者のすごいパワーを感じます。「揺籃の星」に続いて災害モノということになります(^^;)。ま、「復活の地」は名のとおり復興がメインですが。私は幸いにも…

復活の地 1(小川一水、ハヤカワ文庫JA)

小川一水氏の新刊。全3巻らしいので、完結してからにしよーかと思いましたが、結局、読み始めました。ま、小川氏は筆が比較的早いほう(だと思う)からそんなに待たなくても平気ではないかなと。このタイトルで災害モノというと、やはり小松左京御大を思い出…

イカロスの誕生日(小川一水、ソノラマ文庫)

また小川一水。現代日本を舞台にした有翼人の革命モノみたいな。表紙絵の雰囲気が結構重めなので、少数派への迫害と復讐を描くデビルマン的なものかと思いましたが、全体的には結構お気楽に読める展開で、安心しました。次は「渦動破壊者」の予定。イカロス…

群青神殿(小川一水、ソノラマ文庫)

例によって小川一水氏です。今回は深海探査モノでした。この経験が第六大陸の冒頭シーンに活かされてるんだろうなぁ。深海モノは結構好きですね、とか思ってたら、既に後書きにナディアやクレギオンやさよならジュピターに触れたくだりがあったりして、「こ…

ハイウィング・ストロール(小川一水、朝日ソノラマ文庫)

自分より若い作家がハヤカワSFに収録されるという、極めて個人的にはショッキングな、しかし快挙を「第六大陸」で成し遂げてくれた小川一水氏の新刊。ガンダムを知らずにソーラシステムと同じ兵器システムをさる作品で描き出してしまったという、とんでも…