虚構機関(大森望・日下三蔵 編、創元SF文庫)

短編SFアンソロジー小川一水円城塔めあてで。
以下順不同。

  • グラスハートが割れないように(小川一水) ・・・健康食品系ホラー寄りにもってくかと思いましたが、やっぱり前向きな主人公達でよかった。
  • 7パーセントのテンムー(山本弘) ・・・これだけ読んだことある。脳と自我。短編ではちょっと尺が足りない感。イーガンあたりの長編で読んでみたいネタかも。
  • パリンプセストあるいは重ね書きされた八つの物語円城塔) ・・・やっぱり難解。すごい読書をしているという実感だけはありますが、中身はよく分かりません。不条理ギャグ「がんばれ酢めし疑獄」を読んだときのような足元のおぼつかなさ。もう一周読もう。
  • 自己相似荘(平谷美樹) ・・・SF幽霊屋敷で怪奇大作戦。どこからフィクションなのかが分からない、そこが良い。
  • The Indifference Engine伊藤計劃) ・・・ちょっとグロくて痛いけど、これは面白い。「月曜日なのに機嫌悪いのどうするよ」をそう使いますか。
  • うつろなテレポーター(八杉将司) ・・・虚数質量粒子で量子ビット演算する量子コンピュータ。こーゆーの大好き。

その他全16篇。結構同い年とか年下の作家も多いなぁと。

虚構機関―年刊日本SF傑作選 (創元SF文庫)

虚構機関―年刊日本SF傑作選 (創元SF文庫)