強救戦艦メデューシン(上)(小川一水、ソノラマ文庫)

思い起こせば小川一水を最初に読んだのがこれでした。このときはあまりピンとこなかったんですが、その後の作品を読み続けてた甲斐は充分にありました。
捜索・救助の矛盾とか、テーマとしては下記「ファイナルレスキュー」の原点かも。ギガント(コナン)やバカガラス(ナウシカ)を髣髴させる巨大ジェット飛行機を装甲病院船となし、非武装従軍看護婦が過酷なサバイバルを繰り広げるという、結構きっついストーリー。ナースたちは萌えキャラを配してるんですが、ちょっと不釣合いに感じます。
他の一部の小川作品にもいえますが、文明レベルが分からないまま進んでいくのに違和感が。医療技術は現代並み(だと思う)で、メデューシンは現地球レベルを超えてるのに、政情や生活は2次大戦〜ベトナム戦争〜現代が入り混じってて、火砲はあるけど地対空ミサイルは無い世界。本編を楽しみたいのに、その辺で引っ掛かっちゃうんですよね。