グイン・サーガ外伝14 夢魔の四つの扉(栗本薫、ハヤカワ文庫JA)

鬼面の塔であり付喪神でもあるライ=オンの体内に侵入。
四つの層での戦闘が続きますが、バラエティが面白い。第一層は塔っぽいし体内っぽくもありますが、二層の花園、三層の海底宮殿あたりはもう最初から異次元全開。
序盤でザザとウーラがいいところを持って行きますが、ウーラが「ばう」だ「がうー」だと、可愛くて仕方がない。グインもザザ相手に冗談も言えばキスまでしてしまう。
第三層の海底惑星スィークとク・スルフという怪人あたりは、グインの出自についてやはり寸止めではありますが、かなり核心に迫ってる気がします。ラストの宇宙の虚無とランドック(らしきもの?)の描写あたりも、もうちょっと見せてくれーという感じ。
どーでもいいですが、グイン自身はたいして働いてないのに勝手にまわりがどんどん滅んでいくってのはあれか、宇宙十兵衛(吉崎観音)とかヴァッシュ・ザ・スタンピードみたいなもんか。

次巻でホータン編(?)もラスト。グイン・サーガを読むのも、そこで終えるつもりです。