グイン・サーガ外伝15 ホータン最後の戦い(栗本薫、ハヤカワ文庫JA)

終わったー。久々に閉じるのが惜しくなった世界でした。
アニメ版のスタート、栗本薫の死去後まもなく読み始めて1年半。某氏に譲ってもらったぶんはこれで読破。しかしまだ全体の半分にも満たないのかと思うと、もうついてけないなぁ(^^;)。

以下ねたばれ。
なんとも目まぐるしく盛り沢山な一冊で、描き込めば数冊分にはなるんでないでしょうか。
大巨神ゾード戦ではザザとウーラとの連携が実に爽快なチャンバラ。
シルヴィア。長いこと描写がなかったので白痴になっちゃったのかと思いきや、オーラスで分かる、なんとも健気なツンデレ皇女様。ええ娘やん。扱いに困るグインがいつもながらかわいい。
マリウスが何とかしてくれるんじゃないかとは思ったけど、このあとトーラスまで行くとなると姉妹対面もあるわけか。うーん、その巻だけ読みたい(^^;)。
ヤン・ゲラール教主。東方のナリスさまといった役どころでしょーか。どうも一筋縄では行かないような。つかグインがまた余計な火種を蒔いていったような気がします(^^;)。
竜宮城の戦い。やはり生身の人間相手だとグインはすこぶる強い。しかし、朽ちた停滞ではあってもそれなりの秩序と安定を保っていた世界をぼろぼろに破壊したのはグインなわけで、どうもやりきれない。再生の希望のある幕切れでしたが、素直には受け取れないのでありました。