海の底(有川浩、角川文庫)

有川浩は初読み。図書館戦争とか興味はあったので文庫化されないかなーとか思ってましたが。
下記「MM9」で第1章のネタがかぶってるということでとりあえずこの作品から。自衛隊三部作海上自衛隊編で、怪獣は巨大化したザリガニだそうで。
よし燃える設定だ!と思ったんですが、読了してみたら燃えポイントはそこだけじゃなかった。

海の底 (角川文庫)

海の底 (角川文庫)

以下ねたばれ。
銀河漂流バイファムでした。子供13人と若手自衛官2人で群体怪獣サガミ・レガリスに包囲されたまま潜水艦に立てこもり。
内憂外患で、外患の方は主に神奈川県警機動隊のおっさんたちの悲愴な戦いがメイン。明石警部と烏丸警視正の横紙破りがパトレイバー後藤隊長的に熱い。横須賀の地図が欲しいです。
内憂の方は少年少女群像劇で、最初はラノベ的だなぁと思って一歩引きましたが、意外に面白かった。女子高生の望とガキ大将の厨房圭介を軸に、近所づきあいの葛藤とか好きだからいじめちゃうとか、ラノベ的な成長譚。自立していくんだなぁ。
夏木三尉と望の関係は、うーん、男のロマンではあります(^^;)が、後日談は蛇足だったような気もする。
怪獣小説としては「MM9」や「鯨の王」の方が燃えますね。