天冥の標 I メニー・メニー・シープ 下(小川一水、ハヤカワ文庫JA)

一気に読了。面白い!が。

以下ねたばれ妄想。
読後感は飛浩隆に近いかも。あれほどグロくも耽美でもないけど、ざわざわと落ち着かない感じが。
さて、この世界はいったいどうなってるんでしょうかね。表に出てきてるのがえらく狭い地域だけですし、惑星上というよりは重力制御の行き届いた世代宇宙船(でかいマクロス船団みたいな)の中だと考えるのが一番妥当な気もします。電脳空間とはちょっと考えにくい。しかし思わせぶりなくせに肝心のことを訊かない/言わないキャラの多いことよ(^^;)。
時代設定の29世紀というのも怪しいもので、もっと遠未来かも。万年単位で、銀河連邦クラスで、発展しすぎた生命工学の時代。叙述トリックを疑いながら、もう一度読んでみようかしらん。
かなり皆殺し入りましたが、アクリラ、カドム母、フェオドールについてはたぶん涙の再会がありうるかな。作中でアクリラが一瞬ラムさんに見えたシーンがあり(^^;)、ダーリンのバカー!的な再会シーンを希望(^^;)。フェオドールはあれだ、「ハイペリオン」のA.べティック的な意味で生き延びてて欲しいのだわ。