クライマーズ・ハイ(横山秀夫、文春文庫)

先日NHK佐藤浩市主演のドラマが再放送されてたので、それを観ました。いやー、痛い。横暴な社長と頑迷極まるその取り巻きって構図は、どこの中小新聞社でもああなのか。群馬は以前の勤務地で、全然山登りなんぞしませんでしたが、そこそこ知ってる土地でもあり、面白く、熱いドラマでした。
その原作。全然SFじゃありませんが。
・・・中盤ですが、これは凄い。大傑作ですわ。
ドラマもかなりの熱演でしたが、主人公だけでなく小説で描かれる各キャラの使命感とか苦悩とかがもう、熱い。P189とか、P232とか、P327とか読んでるのがラーメン屋でなかったら泣いてます。お前ら概ねみんないい奴らだ。
文体も、全く無駄や隙がなくて筋肉質な感じですが、なんでかあったかい。
・・・読了!
素晴らしい!ドラマのほうも、よくあれだけのものに仕上げたもんだ、えらい!
「もののほん」的には、職業倫理モノつながりで、小川一水が10年後くらいにここまで大成してくれたらいいなぁと期待して締めたいと思います。

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

クライマーズ・ハイ (文春文庫)