火星年代記(レイ・ブラッドベリ、ハヤカワ文庫NV)

実家を探せば昔の本が出てくると思いますが、再版本を改めて購入。やー、懐かしい。
川端裕人「夏のロケット」でも何度か引用されている、火星を舞台にしたSFというか、ファンタジー連作短編集です。家族のあり方や文明批評を基調に、悲喜劇、ホラーやミステリ、童話の要素もあり、さすがに名作といわれるだけの包容力?っての?があります。漫画でいえば、手塚治虫の世界です。
第4次探検隊が出てくる「月は今でも明るいが」はその後もメンバーが登場したりするので、キーになる話かな。これと、金の卵の話っぽい「火星の人」、カーチェイスとブラックユーモア感のある「オフ・シーズン」あたりが良かった。

火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)

火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)