パズルの軌跡 穂瑞沙羅華の課外活動(機本伸司、ハルキ文庫)
残念な作家の一人、機本伸司の新作。
第1作の「神様のパズル」は良かったけど、以降ちょっとカタルシスやキャラへの感情移入とかが弱い(つか反発すら覚える^^;)作品が続いてただけに。その「神様のパズル」の正続編ですが、期待値低めで読み始めました。
けど、今回は当たりでした。
- 作者: 機本伸司
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2009/10/01
- メディア: 文庫
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最初の「森矢沙羅華」は違和感ありましたが、シャーロック・ホームズに戻ってからはすんなりと物語に入っていけます。綿さんも感情移入しやすい小市民ですし。この主人公コンビは良いね。とくにP320あたり。
SFテーマ的には脳と自我。
新興宗教組織めいたところはいささか胡散臭いですが、敵方の秘密結社扱いなのでなんとかクリア。他作品だとこうゆう科学先行・人倫無視・我欲に忠実って部分が主人公サイドなので抵抗感あるんですが。
やっぱねー。仮面ライダーも脳をいじられちゃうと怪人バッタ男でしかないわけじゃないですか。
あとは、中盤がややダレるのと、SF的にはもうちょっと脳科学の掘り下げが欲しいかも。