機動戦士ガンダムUC 10 虹の彼方に・下(福井晴敏、角川コミックスエース)

さて最終巻。どう風呂敷を畳み、アニメへの期待感を膨らませてくれますやら。ところでテレビなのかOVAなのか映画なのか、まだ分からない?んだよなぁ。
読み終えたら一度通しで読み直そうと思います。当初ザコだと思ってたキャラが案外いいひとだったりしたので、奴らの生き様をちゃんとフォローしておこうと。具体的に言うとガエル・チャンとアルベルト・ビスト、ダグザ・マックール、オットー・ミタス。ありゃ、おっさんばっかりだ(^^;)。
序盤。
9巻のダイナミックで直線的なバトルからうって変わって、ごく静かに幕開け。そうか、物語が始まってから1ヶ月くらいしか経過していないのか。恐ろしい密度です。

・・・中盤。以下ねたばれ。
ラプラスの箱、開陳。あー。なるほどー。腑に落ちてしまった。・・・うーん、予想できない内容じゃなかったよなぁ。はい、参りました。お見事。
そしてさらヤマ。
フル・フロンタルの正体も。まぁ思ったとおりで落胆もしつつ、やっぱりシャアにはMIAのままで居て欲しかったんだなぁと納得してしまう自分自身も発見したのでした。あと、虚無の描写でなんとなくZZガンダムの後期ED「一千万年銀河」を思い出したりしました。「星の数だけ命を蓄えれば/銀河の群れよ光を変えてみせろ」。富野の絶望がよく歌詞に現れてると思います。
・・・読了。
終わっちまいました。
ラストまでハラハラ感が続きまして、正直疲れました(^^;)が、一気に走り抜けた感じですね。
「時が見える」「人はいつか時間さえ支配できる」っていうのは30年来の謎ではあったわけですが、これで一応の解決ですね。アカシックレコードとか言ってしまうといかがわしいですが、SFの古典的テーマでもありますし、しかしそれがガンダムと似合うのかという問題も少し感じつつ。
読み終えて最初の感想は、皆殺しじゃなかった!ってところです(^^;)。びっくりしたのとほっとしたのと、まだ続くんじゃね?って感じで。
あと、積み残しの謎というか。「NT-D」のDはデストロイのDではないんじゃないかと思ってた(ディフェンサーとかディテクターとか)んですが、デストロイのままなんですかね。