おとうさんといっしょ(川端裕人、新潮文庫)

川端裕人が案外文庫化されてたのに気付いたので、少しづつ読んでいこうかなと。SF臭の弱いものも多そうなのだけど。
男の育児をテーマとした短編5本。

  • ふにゅう ・・・父の乳と書いてふにゅう。育児休業の6ヵ月を軽〜いコメディタッチで。しかし案外一行一行が結構重いかも。よくこんな短編に収まったなぁ。あと主人公の名前が幼馴染と同じ手塚洋介だった(^^;)。大変だったんだなぁ(違)。
  • デリパニ ・・・デリバリー(分娩)パニックでデリパニ。ニューヨークでの出産事情。たいへんだ。
  • ゆすきとくんとゆすあしちゃん ・・・妻を巡って4歳児と対決(^^;)。たいへんだ。
  • 桜川エピキュリアン ・・・クレヨンしんちゃんか。オチがひどい(^^;)。
  • ギンヤンマ、再配置プロジェクト ・・・1ヶ月間ママが居ないとたいへんだ。この後、どうなるのかなぁ。続きが気になる余韻が良いです。

川端作品の主人公はめげない、前向き、突っ走る。でも決して強くない。弱音も吐くし逃げも負けもする。というあたりが良いです。結構笑える本なので、育児で悩んでる/疲れてる人(女性も含めて)には良い息抜きになるんじゃないかなと。
どの主人公もたぶん30代のパパなので、同級生のあいつやこいつもこんな大変な目にあってるのか、すげぇなぁと感心しつつ、俺にゃ無理だなと。

おとうさんといっしょ (新潮文庫)

おとうさんといっしょ (新潮文庫)