メトセラの子ら(ロバート・A・ハインライン、ハヤカワ文庫SF)

古典初読み。「愛に時間を」も復刊されてましたが、ハインライン矢野徹はマッチョアメリカンな感じで、読むまでに慣れというか気合が必要です(^^;)。
やはり星野之宜「2001夜物語」の元ネタという印象が強く、「愛に時間を」というタイトルもトップをねらえ!の印象があります。
・・・序盤。
長命族による恒星間航行という筋だけは知ってましたが、集会/議論/演説などなど少数派迫害とかエクソダスとか革命モノの雰囲気も濃厚ですね。
・・・中盤。
おいおいラザルス・ロング逃げ出しちゃったよ(^^;)。マッチョなくせにときどきこうゆう行動をとるからハインラインの主人公は判りにくい(^^;)。

メトセラの子ら (ハヤカワ文庫 SF 181)

メトセラの子ら (ハヤカワ文庫 SF 181)

・・・読了。以下ねたばれ。
第2部で銀河宇宙に飛び出し、超光速航法で異星人とコンタクト。人類補完されちゃってフリーランチで安逸な世界を拒み、祖国を改革/解放/征服せんとばかりに地球へ帰ってきます。が、ウラシマ効果(みたいなもの)で仮想敵たる多数派短命族はもう居らず、振り上げた拳を握り締めたままラザルス・ロングは再び宇宙の旅に出かけるのでした。うーん、フロンティアスピリッツ。なんというマッチョアメリカン。
書かれたのが戦前1941年ですから、共産主義無政府主義、ひょっとしたらナチスに対するなんらかのプロパガンダも含まれるとは思いますが。