軌道離脱(ジョン・J・ナンス、ハヤカワ文庫NV)

谷甲州の「軌道傭兵」シリーズ待望の新作。なわけはなく、久々の海外長編SFですよ。
さはさりながら。近未来地球低軌道での孤独なサバイバルという実にサスペンスな状況といい、その軌道機の名前が「イントレピッド」だったり、遺書のつもりで書き始めた彼の手記がキーロガーで全世界にインターネット公開されちゃったり。実に甲州節なガジェット群です。
中盤まで読んだ感じ、主人公の中年男のキャラ造形も案外深そうだし場面転換のテンポも小気味よいし、ひょっとしたら当たりを引いたかも?という感触です。

軌道離脱 (ハヤカワ文庫NV)

軌道離脱 (ハヤカワ文庫NV)