天地明察(冲方丁、角川文庫)

冲方丁
さくさく読めて面白い。キャラが立ってるなぁ。

天地明察(上) (角川文庫)

天地明察(上) (角川文庫)

天地明察(下) (角川文庫)

天地明察(下) (角川文庫)

あやつり心中(小松左京、徳間文庫)

「花型星雲」が素晴らしい。
例によって「宇宙と人類(秩序)」について考察するわけですが、天の川銀河を借景に能楽「融」が進行するという絵がもう。
表題作の「あやつり心中」も佳作佳作。
近松門左衛門井原西鶴竹本義太夫あたりで絢爛豪華な、それでいてちょっと哀しい主人公二人。

あやつり心中 (徳間文庫)

あやつり心中 (徳間文庫)

遷都(小松左京、集英社文庫)

平安時代の京都を舞台に、藤原一族の陰謀にまつわる中編3つ。
「糸遊」は若かりし日の紫式部を主人公に、清少納言やら安倍晴明やらでにぎやかでおもしろかった。
「遷都」が時代的には古くて、桓武天皇?が主人公。小説というよりは論文っぽい。
「応天炎上」は若かりし日の菅原道真が主人公。

遷都 (1981年) (集英社文庫)

遷都 (1981年) (集英社文庫)

おしゃべりな訪問者(小松左京、新潮文庫)

歴史上の人物にインタビューする短篇集。
足利義満の「北山鳴動」
元寇直前の朝鮮人将官金方慶の「嵐が来れば」
が白眉でしょうか。

おしゃべりな訪問者 (新潮文庫 こ 8-9)

おしゃべりな訪問者 (新潮文庫 こ 8-9)